オーダースーツの豆知識/コンシェルジュの小部屋

コンシェルジュの小部屋「ストレッチ素材」

「コンシェルジュの小部屋」ではオーダースーツの奥深さや、私自らが日頃経験した出来事などをコンシェルジュの目線でお伝えしていこうと思っております。片手間にお読み頂き、少しでも「オーダースーツ」に興味をお持ち頂ければ幸いです。


オーダースーツの豆知識「コンシェルジュの小部屋」

はじめまして。「イルグランディット」の専任コンシェルジュの白石です。

当サロンでは、お客様のスーツスタイルに合わせて数多くのブランドの生地をご提案させて頂いておりますが、今回はストレッチについてご説明させて頂きます。

ストレッチ機能を備えた素材は各ブランドから出ておりますが、当サロンではナチュラルストレッチの生地やポリウレタンを混紡した生地を見て頂くことが多いです。

ナチュラルストレッチとは、ウール糸に本来ある伸縮性を糸の撚りを工夫するなどしてストレッチ性を高めている素材の事を指します。

ドーメルEXEL

ドーメルEXEL
ウール100%で非常に高いストレッチ機能を有しており人気の生地です

一方、ポリウレタンを混紡した素材もストレッチ機能が高い生地となります。

ポリウレタンとは、石炭や石油を原料としている合成素材で、ラテックスを原料としているゴムと比べ、老化や脆化に強く染色も可能な上にゴムの数倍の伸長強度を持っているのが大きな特徴です。

ポリウレタンが入ることにより、伸縮性と弾性回復性がアップします

着心地を重視する上で、非常に重要な役割を果たすストレッチ機能ですが、高い機能を有した素材には欠点もあります。

伸縮性(伸びる性質)と合わせて弾性回復性(伸びた物を元に戻そうとする性質)の両方があって初めてストレッチ素材と呼べるのですが、経年変化によって弾性回復性が徐々に弱まってくるのです。

例えば、肘や膝部分は伸び縮みが大きい為にその部分の生地が伸びきってしまい、元に戻らないといった現象が起こります。

生地自体の打ち込みの甘さや着用頻度なども関係してきますが、約3年程度で上記のような症状が現れる可能性もあります。また熱にも弱い為、高温でアイロンをかけてしまうことにより伸縮性能が衰える事もあります。

ストレッチ機能が高い素材をお選び頂く際は、上記の内容も踏まえた上でご相談頂き、スタイルオーダーをお楽しみくださいませ。

当店コンシェルジュはお客様一人一人のニーズに合わせた生地選び・スタイルのご提案を心掛けております。

皆様のご予約・ご来店を心よりお待ちしております。


IL GRANDIT公式ホームページ
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