「コンシェルジュの小部屋」ではオーダースーツの奥深さや、私自らが日頃経験した出来事などをコンシェルジュの目線でお伝えしていこうと思っております。片手間にお読み頂き、少しでも「オーダースーツ」に興味をお持ち頂ければ幸いです。
先週ぐらいからグッと気温も低くなり、本格的な冬が近づいてきたなぁと感じております。色々な着こなしを楽しめる季節ですので、お客様におススメする素材も夏には無かった起毛感のある素材が多いです。
そこで、本日は起毛素材の「サキソニー」と「フランネル」についてどのような違いがあるのかをご説明しようかと思います。
一般的にサキソニーは薄手、フランネルが厚手の生地と思われがちですが、正しくは糸自体に違いがあります。
サキソニーは梳毛糸(そもうし)と言い、短い毛足を取り除いて毛足の長い羊毛繊維に撚りをかけて糸にしています。強く撚りをかけている為、糸の表面が滑らかになり凹凸感の少ない光沢のある生地となります。
フランネルは紡毛糸(ぼうもうし)と言い、粗雑で短い羊毛繊維に撚りをかけて糸にしています。短い毛を撚っていく為、撚りは甘くなって糸も太くなり、ふんわりとした柔らかな仕上がりの生地になります。
どちらも人気の秋冬素材ですが、糸の違いで生地感の風合いや出来上がりの表情に違いが生まれてきます。
是非、当店にある様々なサキソニー、フランネルの素材を手に取って比べて頂き、この冬に向けた一着をお仕立てくださいませ。
当店コンシェルジュはお客様一人一人のニーズに合わせた生地選び・スタイルのご提案を心掛けております。
皆様のご予約・ご来店を心よりお待ちしております。